批評

任天堂の失敗作『Wii U』その敗因はなんだったのか。Wii Uの歴史を振り返る【批評】

バッテリー持続時間が長くなった「改良型 Nintendo Switch」と、低価格に抑えられ携帯型に特化した「Nintendo Switch Lite」が発売されました。

Switchは発売して2年半がたった今現在、3500万台以上の売り上げを上げており、好調を保っています。

しかし、それに比べ『Wii U』は売り上げ台数が1,356万台に終わりました。

なぜあのような結果になったのか。

今回は私の主観で考察していきたいと思います。

 

Wii Uの概要

発売日:2012年12月8日

発売時価格:¥26,250(税込)

売り上げ台数:1,356万台

ソフト売り上げ:1億228万本

 

といった感じになっています。

売上台数はハード・ソフトともに任天堂ハード(携帯型ゲーム機も含む)の中で最下位。

ハードの売り上げ台数に至っては、発売されて2年未満の『Nintendo Switch』にすでに抜かれていました。

それでは『Wii U』の敗因とは何だったのでしょうか。

 

Wii Uの歴史

 

2012年

 

ロンチタイトルは「New スーパーマリオブラザーズ U」や「Nintendo Land」にくわえ、Wii U プレミアムセットでも発売された「モンスターハンター3(トライ)G HD Ver.」などがあり、出だしは好調でした。

 

alt"モンハン3Gの画像" alt"スーパーマリオブラザーズUの画像"

 

 

2013年

 

alt"ピクミン3" alt"ドラクエ10の画像"

2013年の3月には、ドラクエ初のオンラインシリーズである「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族」が発売。

7月には「ピクミン3」と「New スーパールイージU」が発売。

10月には「Wii Party U」なども発売。

 

しかし、もうこの頃から失速し始めます。

この年に十分な数のソフトをそろえることができず、売り上げを伸ばすことができていないんです。

この1年の中で売ったソフトの数は32タイトル

しかも、任天堂は自社タイトルで売り上げを伸ばしているのに、この年は3月になるまで自社タイトルを発売することができなかったんです。

そこもいたい点でしょう。

 

またこの年の末に任天堂にとっては痛い事件が。

海外でPS4Xbox Oneが発売されてしまうんです・・・

 

alt"PS4の画像" alt"Xbox Oneの画像"

 

    

 

スペックはWii Uより当然うえで、発売して1年で最新ゲーム機ではなくなってしまったんです。

この2機は現在でもハードの中で高いスペックをほこっていますしね。

そんなこんなでWii Uの売り上げ台数もすぐに越えられてしまいます・・・

 

2014年

 

alt"マリオカート8" alt"大乱闘スマッシュブラザーズWII u"

 

2014年には、任天堂の自社タイトルの中でもトップの人気をほこる「マリオカート」と「大乱闘スマッシュブラザーズ」の発売がありました。

マリオカート8」はWii Uの中で2番目に売り上げ本数が多いソフト。

大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」は6番目に売り上げ本数が多いんです。

 

マリオカートは成功として、大乱闘はほんとにもったいなかったんです。

大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」は3DSで発売されていた「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS」の後出しという形になってしまったため、あまり売れなかったんです。(Switchででる「大乱闘スマッシュブラザース SPECIAL」には期待ですね)

ということでこの年にもうまく状況を打開することができなかった任天堂でした。

 

     

 

2015年

 

この年で事件が!!!

 

我らの味方Splatoonが発売されるんです!!!!

 

alt"Splatoon"

発売前から期待されていた通り、発売直後から人気が大爆発。

累計売上が150万をこえ、Wii Uの中で最も売れたソフトとなっています。

 

これで波に乗った任天堂は「スーパーマリオメーカー」を9月に発売します。

これも100万本近くの売り上げを上げています。

alt"スーパーマリオメーカー"

発売して4年目でやっと波に乗った感じですが、Splatoonの発売が遅すぎましたね。。。

 

       

 

2016年以降

 

alt"ポッ拳"   alt"マインクラフト"

 

波には乗ったものの、もう任天堂には出すものがほとんどなかったんですね。

ポケモンシリーズの最新シリーズとなる「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」がCS版として発売されますが、これも思ったより売れなかった。

Mincraft」も出したはいいものの全くと言っていいほど売れず・・・

もうほとんどWii Uは「Splatoon」と「スーパーマリオメーカー」の2つで持っているようなものでした。

 

また、ゼルダの伝説の最新作も出すとは言っておきながら、結局出たのは2017年。

しかもSwitch版との同時発売。

発売が開始されて4年で製造の終了も発表されていましたし、Wii Uはもうハードとして終わっていました。

 

結局敗因は?

alt"LINE MUSICって無料で利用できるの?"

Wii Uの歴史を振り返ってみましたが、これだけで気づいている人はいますか?

記事の中にも書きましたが、売れているゲームはすべて自社ソフトなんです。

つまり、任天堂から発売されたソフトしか売り上げに貢献できていないんです。(売上ランキングの上位8タイトルは任天堂タイトルで占めています。)

 

売り上げに貢献できていないというより、サードパーティからのソフトがほとんど発売されていないんです。

そのため、ソフトの数が極端に少なくユーザー層をうまく取り込めなかった。

これが敗因のなかでも大きな割合を占めているでしょう。

また、Wiiと変わった点はPadが付いたくらいで大きな変化は特になし。

結局中途半端なハードに終わってしまったような気がします。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

Wii Uは前ハードのWiiとの変更点があまりなく、比較されたときに強みがあまりなかった。

また自社ソフトばかり売れ、サードパーティが逃げてしまい、ソフトがあまり発売されない結果となってしまいました。

自社ソフトが強いのは良いことなんですが、任天堂の場合は強すぎて、サードパーティのソフトが薄れてしまうんですよね。。。

 

さぁ、これを踏まえて今発売されている「Nintendo Switch」はどうなのか。

Switchのハードの売り上げはWii Uの売り上げをとうに越しています。

サードパーティもWii Uに比べては戻ってきている状況にあるんです。

年末には「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」の発売も控えていますし、まだまだ注目ソフトは発売されるでしょう。

Wii Uの失敗を踏まえて、任天堂がどういう対策をとっていくのか、1ゲーマーとしてとても楽しみです。

 

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